人形と人間が躍動する舞台芸術

「劇団すぎのこ」に第32回松尾芸能賞

734万人の子ども達にナマの楽しさ伝える

2011年6月12日

★幼稚園・保育園に7万5千回の巡回公演
 2011年5月30日(月)、東京赤坂のANAインターコンチネンタルホテルで第32回松尾芸能賞の受賞式が行われ、「劇団すぎのこ」に研修助成賞が贈呈された。
 松尾芸能賞は、(財)松尾芸能振興財団(松尾昌出子理事長)が舞台芸能の保存・発展に貢献する人物・団体を毎年顕彰しているもので、劇場活動に関わる人達にとってはもっとも権威ある賞とされる。大賞、優秀賞、新人賞、特別賞、功労賞などがあり、劇団、合唱団などの団体が対象となる研修助成賞に、幼稚園・保育園への巡回人形劇公演を行っている「劇団すぎのこ」(財団法人すぎのこ文化振興財団/本部=東京池袋/小澤幸雄理事長)が選ばれた。同賞で子ども向けの劇団が受賞したのは初めてだ。
 1964(昭39)年に設立された劇団すぎのこは、「泣いた赤鬼」「ねずみの嫁入り」「とべ!ドードー」など民話や地球環境をテーマにした作品を数多く制作し、ナマの舞台の面白さと様々なメッセージを子ども達に伝えてきた。これまでに幼稚園・保育園で行った公演は約75,000回、計734万人の子どもが観たという。この息の長い活動と膨大な実績が認められたものである。
 また、人形と人間が渾然一体となり、随所に歌と踊りが組み込まれた躍動的構成は旧来の人形劇とはまったく違うもので、新しい舞台芸術を作り上げた功績も高く評価された。この日の受賞式では代表作のひとつ「たにし長者」が特別上演され、その巧みな人形さばきと凝縮された人情ドラマに、各界著名人から盛大な拍手が送られた。

★大賞は芸能生活50年の北島三郎氏
 劇団を創設したのはTV人形劇「チロリン村とくるみの木」で活躍した故小澤明氏。その後を継いだ弟の小澤幸雄理事長は、「嬉しいこと辛いこと、人生には悲喜こもごもありますが、あきらめず、コツコツと前向きに努力していれば必ず報われる。それを実感した受賞です。これを励みにスタッフ一同、気持ちを新たに明日に向かって進んでいきます」と喜びを語った。
 なおこの第32回松尾芸能賞、大賞には芸能生活50周年の歌手・北島三郎氏、優秀賞には俳優・香川照之氏ら5人、新人賞には尺八奏者・藤原道山氏ら3人、特別賞には舞台女優・渡辺美佐子氏が選ばれた。

※劇団すぎのこの沿革と受賞理由(PDF)
※(財)すぎのこ文化振興財団HP
※(財)松尾芸能振興財団HP
幼稚園情報センター・片岡 進