子どもと親の生活実態と価値観を調査

「あんふぁん」園児とママのデータブック(第8集)

節約と時間活用の“賢いママ”像が浮き彫りに

2011年2月6日

★ネットの光ファイバー率は5年間で3倍
 雑誌『あんふぁん』はサンケイリビング新聞社が制作発行するフリーマガジン。月に1度、幼稚園から園児を通じて各家庭に届けられる保護者のための情報誌だ。子育て、教育問題からお弁当レシピ、レジャーまでいろいろな情報がコンパクトに凝縮されている。
 その『あんふぁん』が毎年1回、読者にアンケート調査を行い、「園児とママのデータ」という統計資料集を作っている。園児の生活実態、母親の価値観、幼稚園の選択基準など幼稚園関係者には参考になることの多いデータブックだ。また幼稚園文化を研究する上でも貴重な資料になっている。周年事業など何かの折に自分の園でも同じ内容の調査をしてみて、全国の傾向と比較するのも面白いかも知れない。その第8集(A4判67頁)が2011年1月20日に発行されたので、一部を紹介しよう。
 まず目を引くのは、冒頭にまとめられている「この5年間で大きく変化した項目」である。(末尾にPDFファイルを添付)
 専業主婦率が84.6%から76.4%に低下、世帯年収が639万円から546万円に減少、毎日スーパーに行く人が22.5%から16.2%に減少などの数字を見ると、景気低迷の影をはっきりと感じる。しかし一方ではインターネットの光ファイバー率が17.5%から46.7%に増加、子ども服の1シーズン予算が10,467円から12,182円にアップ、戸建て持ち家率は39.0%から43.8%に増加などの数字を見ると、節約して時間を有効に使いながら、必要なところにはしっかり投資するという“賢い幼稚園ママ”の姿も見えてくる。

★幼稚園選びの第一は「家からの距離」
 その賢いママが幼稚園を選ぶときに重視するポイントは、複数回答で1位が「家からの距離」73.7%、2位が「園の教育方針」66.2%、3位が「先生方の保育内容」52.1%、4位が「地域でのクチコミ・評判」51.5%となっている。「家からの距離」は5年前に比べて20.9ポイントもアップしているが、これもスクールバス代を節約して、近くの幼稚園の良さを発見しようという意識の現れと見ることができる。
 給食の有無、保育料などの諸経費、園バスの有無などは5位以下で、かつての三種の神器のアピール度は薄まった。しかし意味を失ったわけではなく、給食もバスもあるのがふつうになっているということだ。三種の神器のもうひとつ、延長保育(預かり保育)も、まったく利用しない人が56.9%で、月に15日以上利用する人は3.4%しかいない。だがこれも「めったに利用しないが、いつでも手軽に利用できる制度は維持してほしい」の願いは強い。だから制度を維持するために「せめて月に1度は利用してみたくなる」工夫が必要と言える。
 園選びのポイントで「園長先生の考え方」は最下位の10位(16.2%)だった。ガクッとした園長さんも多いかと思うが、園長先生の考え方がしっかりしていればこそ「園の教育方針」「先生方の保育内容」が生きているわけで、園長はボッーとしていた方がいいわけではない。ただこの数字は、年輩の園長先生が親の前で教育論を熱弁しても、あまり記憶に残らないことを意味している可能性がある。「言葉は短く簡潔に」の小泉純一郎流を心がけた方がいいかも知れない。

★「子ども手当」は不安要素で大半が貯蓄に
 さて国会で注目される「子ども手当」の使い方は、やはり一般メディアで伝えるとおり「子どもの将来に向けての貯蓄」が67.2%でダントツ。「とりあえず貯金して後で考える」26.7%を合わせると大半が貯金派だ。これは将来を考えた堅実性というより、「この制度はいつなくなるかわからない」との不安から、「使ってはいけない」との意識が働いていると推測される。
 子ども手当に対する意見では「財源が心配」が94.5%で1位。「期間限定でなく長期にわたって続けてほしい」「将来を担う子どもに国が投資するのは当たり前」「控除がなくなることを考えたら、それほど多い額ではない」の三つが80%を越えている。
 そして「これで少子化も少しは改善されると思う」人は16.4%しかなく、「出産と子育てはお金で動かされない 」ことを如実に示している。
そのほか「早寝・早起き・朝ご飯」の実情、テレビやゲーム、パパのお小遣いまでたくさんの調査項目があるので、ぜひ一度目を通してもらいたい。

◆このデータブックは有料(税・送料込み1冊1,800円)で購入することができます。ご希望の方は『あんふぁん』編集部までFAX(03-5216-9266)でご連絡ください。なお2月10日(木)までにFAXしてくださった幼稚園には無料提供されるのでお急ぎください。

【添付資料】
※5年間で変化の大きい項目(PDFファイル)
※「子ども手当」の使い道と意識(PDFファイル)
幼稚園情報センター・片岡 進