★ゴミを最小限に抑える生活を
「美しい地球を子ども達に残したい」親ならば誰でも思うことです。ところが地球は沈没なかばのタイタニック号です。原因は人間が営む大量消費です。何とかしなくてはいけません。今ならまだ間に合うかもしれません。
まず私たち日本人がやるべきことはゴミを減らすことです。日本は今「世界のゴミ捨て場」と言われています。
たとえば皆さんは「ちょっとお洒落だ」とか言ってドイツの缶ビールを飲んだり、ペットボトルに入ったフランスの水を持ち歩きますが、ヨーロッパでは缶もペットボトルもほとんど使われません。大半が何度も洗って使えるビンです。日本も40年ほど前まではお酒も醤油も牛乳もみんなビンでした。すでにヨーロッパはその時代に戻っています。法律でゴミを作ることが厳しく制限されているからです。一部使われているペットボトルは日本のものよりずっと丈夫で、最低100回は再使用できて形も統一されています。そしてゴミはみんな日本に輸出されているのです。
日本でゴミ処理にかかる経費は年間約20兆円です。フランス、ドイツなどヨーロッパ主要国の10倍以上です。そんな大金が動くのですから、当然そこにはゴミビジネスが繁盛します。業界はさらに大きくしようとします。国は景気のために黙っています。
リサイクルが一番いいことのように宣伝されていますが、これは大量のエネルギーを消費しますし、お金もかかります。やるべきことは、モノをできるだけ買わない。もしくはゴミになるモノを買わないことです。そして箱やビンを何度も再使用することです。
★日本で1日に捨てられる食糧は2千万食
諸悪の根源はコンビニだと言えます。これほど多くのコンビニがあるのは日本だけです。そこから缶、ペットボトル、弁当カラなどのゴミが毎日大量に吐き出されているのです。
弁当はカラだけでなく、中身が入ったまま大量に捨てられています。世界では毎日約5万人が餓死していますが、日本で1日に捨てられる食糧は2000万食です。こうした実態を正しく知り、家族や仲間に伝えていくことが肝心です。
ゴミを減らす、エネルギー消費を減らすうえで、今日からでも皆さんに実行してもらいたいことがあります。それは食事を1日1回にして、お風呂を週1回にするのです。
「1日1食なんて、そんな無茶な」と思うかも知れませんが、私は30年近くも1日1食で風邪ひとつひいたことがありません。1日1食にすれば、水もガスも使用量が半分くらいになります。捨てる食糧も半分以下になるでしょう。ライオンの食事はせいぜい週に1回、あの貪欲なカラスも自分の食事は朝食だけです。自然界でたくましく生きる動物は無駄な食事をしません。だから肥満はありません。
日本人は、何が豊かで何が健康かをまったく逆に思いこんでしまいました。それを早く直さなくてはいけません。そして日本人のもっとも悪い点は「知っているのにやらない」ことです。
「ゴミになるものを買わない。容器は再使用する。紙、衣類、鉄はリサイクルする」というのが市民が心がけるべきゴミ対策です。それは1950年代、いや60年代前半まで日本人の当たり前の生活ルールでした。ヨーロッパでは今も幼稚園児を含めて誰もが知っていることです。ところが今、日本人に訊くと、「知っている」と答える人はわずか1%です。そんなはずはありません。多くの人が「知っているのに知らないふり」をしているのです。
だから日本のゴミ問題、環境問題はいっこうに改善しません。ゴミ焼却施設はアメリカが170カ所、ドイツが50カ所なのに対して日本は1480カ所。依然として桁違いのゴミを作り続け、それを処理するために環境を悪化させているのです。「世界最悪の国」と言わざるを得ません。
子どもや保護者に本当のことを伝えていくべき幼稚園経営者や先生が、このことに無関心、無反応であってはいけません。どうか自分自身が率先して範を示し、幼稚園から社会を変え、地球を護ってください。
(NPO法人ネットワーク「地球村」代表 高木義之)
*
私はこれまで高木さんの講演を3回、計約7時間聴きました。その都度、要点をまとめた記事を作成しましたが、それをさらに凝縮してみたのが上の記事です。高木さんの話を繰り返し伝えていくことがまだまだ必要と思うからです。
「1日1食主義」のことを調べてみると、縄文、弥生時代はもちろん1日1食。鎌倉・室町時代くらいまでは1食ないし2食。3食になったのは戦国時代からのようで、それはいつ戦が始まっても対処できるように細切れで食事する必要があったからだそうです。
となると今の日本、急に戦争が始まることもないでしょうから「1日1食主義」で何の問題もないわけです。ということで私も5年前から目標にしているのですが、まだ鎌倉時代どまりです。娘は平安時代まで行ったようです。
「風呂は週1回」も実行できず、2日に1度はシャワーを浴びています。情けないかぎりです。その代わりマイカーを捨て、コンビニ立ち入り禁止はほぼ継続できています。
ちなみに「その1食はどこで食べればいいのですか?」と高木さんに訊きましたら、「家族ができるだけ多く集まれる時間と場所なら、どこでもいい」とのことでした。この言葉もジーンときました。1日1食にすれば、その1回を家族みんながとても大事にするということです。
幼稚園情報センター 片岡 進