(株)ジャクパのキッズワールドアポロバル

五輪招致へ幼稚園児のスポーツフェスタ開催

神宮球場に一万人の親子集まりムード盛り上げ

2012年12月5日
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大林素子(おおばやしもとこ)

大林素子(おおばやしもとこ)
スポーツキャスター、日本バレーボール協会広報委員。元全日本代表選手(ソウル、バルセロナ、アトランタと三度の五輪に出場)。1967年6月生、東京都小平市出身。東村山市・多摩みどり幼稚園卒、八王子実践高校卒。

グランド一杯にパラバルーンの花が咲いた「エア・ドリーム」。

グランド一杯にパラバルーンの花が咲いた「エア・ドリーム」。

スポーツクリニック(実践指導)の野球(ティーボール)ではヤクルト球団の現役選手がティーバッティングのお手本を見せてくれた。

スポーツクリニック(実践指導)の野球(ティーボール)ではヤクルト球団の現役選手がティーバッティングのお手本を見せてくれた。

★あこがれのプロ選手らと1日過ごす
 今、東京都は2020年のオリンピック開催を目指して招致活動を展開している。その運動盛り上げに幼稚園の子ども達も一役買おうと、2012年11月25日(日)、東京千駄ヶ谷の明治神宮球場に約1万人の園児親子が集まるイベントが開催された。
 主催は全国の私立幼稚園に体育講師、英語講師の派遣事業を行う(株)ジャクパ(五十嵐勝雄社長/本社=東京小平市)。名称は「第14回キッズワールドアポロバル」(文科省、全日本私立幼稚園連合会、東京都私立幼稚園連合会などが後援)。日本語では「世界の子ども達の太陽の祭典」となるが、雲ひとつない日本晴れの空の下、その名にふさわしいスポーツフェスタとなった。
 1979年から不定期で開催されているこの大会。これまではジャクパ本社から距離的に近い西武ライオンズ球場(埼玉県所沢市)で行われることが多かったが、今回は「東京オリンピックをふたたび!」が旗印のため、東京のどまん中で開催することになった。これには同球場をホームグランドにするヤクルト球団も気を良くし、館山昌平、石川雅規、大矢明彦、青島健太氏ら現役、OB選手にマスコットのツバクローも応援に駆けつけた。
 午前10時、川崎市・ひかり幼稚園の園児・卒園児で構成する「彩鼓奏」の和太鼓オープニング演奏が鳴り響き、五十嵐勝雄大会会長、島村宜伸大会名誉会長(元文部大臣)の挨拶に続いて、参加者全員のエアロビクスダンスでスタートした。司会は三度のオリンピックに出場したバレーボールの大林素子(写真)、北京五輪競泳銅メダルの宮下純一の両氏が担当し、大林氏は司会のほかバレーボールの指導も行うなど大活躍だった。
 午前中は「体力向上リズム体操」「エアドリーム(パラバルーン)」「女子チアリング」「大抽選会」「東京女子体育大学の新体操パフォーマンス」が行われたが、目を引いたのは幼稚園ではお馴染みのエアドリーム。いろいろな地域、幼稚園が寄り集まってのぶっつけ本番だったが、神宮球場の緑の芝に色とりどりのバルーンがみごとに花開いた。子ども達の体育祭に大人の雰囲気で彩りを添えた女子大生の新体操も、その力強さと華麗さに盛大な拍手が続いた。
 午後は野球(ティーボール)、バレーボール、陸上、サッカー、新体操、体操の6つの競技について、プロ選手、オリンピック選手から直接指導を受ける「スポーツクリニック」が行われ、子ども達はあこがれの選手の動き、言葉を逃すまいと真剣な眼差しで参加した。
 さらにプログラムは、球場の特大スクリーンにサッカーの香川真司選手(マンチェスター・ユナイテッド)、スケートの浅田真央選手(中京大学)らのビデオメッセージがあり、歌手・玉井雅世さんのミニコンサートもあり、陽が傾く頃まで、神宮の森には幼稚園児の声がこだました。
 「東京オリンピックをふたたび」のチャレンジは2016年開催に続いて二度目。前回は「一般市民の関心が薄い」ことが見送り要因だった。今の日本社会でこのハードルはかなり高いが、子ども達の声が日本を動かし、夢がかなうことを祈るばかりである。
プログラムの一部を動画にリンクしました。

※オープニングの和太鼓演奏(YouTube)

※エア・ドリーム(YouTube)

※東京女子体育大学の新体操(YouTube)

幼稚園情報センター・片岡 進