私立幼稚園経営者懇談会の海外研修

加藤積一と行く中国(鄭州・西安)の旅

現地教員との意見交換や兵馬俑見学も

2017年4月2日

★園児2000人の実験幼児園
 日本の幼稚園を見学に来る外国人視察団が急増している。中でも多いのが中国だ。彼らが希望する見学先で、一番の人気は東京都立川市・ふじようちえん(加藤積一理事長&園長)である。同園が、OECD教育部門の環境評価で「世界一」になったこともある。日本を象徴する富士山に通ずる園名ということもある。多くの見学者への対応として中国語の説明を行っていることもある。
 また中国国内で開催される教育関係の研修会で、講師として一番人気のあるのもまた加藤園長である。加藤氏が中国に出かける機会は増え、そのたびに現地の施設見学も重ねてきた。そして今や加藤氏が中国の幼児教育事情に一番詳しい人になった。「それじゃ、自分たちの仲間である加藤さんを案内役にして中国に出かけよう!」という企画が、私立幼稚園経営者懇談会(渡邊眞一会長=横浜市・初音が丘幼稚園)でできあがった。
 日本の幼稚園に相当する施設を中国では「幼児園」と表記している。朝7時から夕方19時まで保育対応しているので「幼稚園型認定こども園」とほぼ同じとも言える。日本の幼稚園を手本に、教育理念の構築、教育内容の充実を進めようとする中国だが、一方で施設の運営スタイルは、日本の経営者にとって参考になる部分も多い。たとえば併設する農場、親子宿泊施設、屋内庭園、各種体験施設として終末や休日に有料で一般開放していることなどだ。
 今回訪ねるのは河南省鄭州市と陜西省西安市の2カ所。ここに加藤氏が注目する幼児施設があり、貴重な歴史遺産がある。
 名古屋とほぼ同緯度の鄭州市は、周辺市を合わせて人口1900万人の大都市圏。ここで幼児教育を牽引するのは河南省実験幼児園という公立施設。2000人の園児が通っていて、さらに7つの分園を合わせると計5000人に達する巨大幼児園だ。通りに面した超大型テレビモニターでは園内の様子や幼児教育のアピール映像を常時放映している。スポーツや外国語の英才教育コースも内包している。注目は、300人が宿泊できる農業体験・自然観察施設を郊外にあり、これがフル稼働していることだ。
 研修では、英国式のインターナショナルキンダーガーデンなども見学すると同時に、現地教職員と意見交流する場も設けられている。また中国武道の発祥である少林寺を見学する。そして西安市。ここはかつて長安と呼ばれた歴代古代王朝の都で歴史遺産の宝庫だ。ここでは秦始皇帝墓稜の兵馬俑をじっくり見学するコースが組まれている。
詳しい内容・日程は添付の案内書をご覧ください。

★幼経懇・加藤積一と行く中国視察研修
2017年5月30日(火)〜6月3日(土)
・内容=㈰計4カ所の幼児教育施設視察、㈪少林寺、兵馬俑などを見学。
・募集定員=10人。 ・費用=1人189,000円。

※私立幼稚園経営者懇談会・中国視察研修の案内書(PDF)